ステラ胃・大腸内視鏡クリニック

ご予約・ご相談はお気軽に

月・火・水・金 9:00 ~ 12:00 13:00 ~ 18:00
土 9:00 ~ 12:00 13:00 ~ 15:00 
休診日:木・日・祝
(平日13:00 ~ 15:30は予約検査優先)
当院では20歳以上の方を診療対象としております

お知らせ

再度の便潜血検査のお話

2023/09/21


健康診断でおなじみの便潜血検査ですが、「便」という検体のパーソナルな性格上、その扱いはご自身に委ねられておりますし、通常ではあまり扱う機会もないので慣れないのは当然です。ただしその採取方法を適切に守らないと、誤った判定がなされてしまう危険性があるというコワいお話です。左上の写真はかなりの進行した直腸癌の患者さんのもので、会社検診の便潜血検査陽性の判定を受け、2次検査を当院内視鏡施行し上記判明したものです。見ての通り全周性の狭窄をきたしており、この段階までくると排便に伴った、かなりの自覚症状を認識するはずですし、それよりも腫瘍からの出血がしっかりと便に付着しているはずなので検診で指摘される前に受診してもいいものですが、どうも中には色々と無頓着な方が、特に男性に多いように見受けられます。

さて便潜血検査とは、正常粘膜でない病的な粘膜は出血を来たしやすいことを利用して、その量が極めて微量でも鋭敏に検知してくれるものです。そして上記の方に関して驚いたことが、本年の検査は提出された2回の便とも出血+の判定だったたのですが、その方の過去の検診データを確認すると1年前は未施行でしたが、2年前の結果では2回共に便に出血なしの判定が出ておりました。これだけの腫瘍が2年前に何もなかったというのは通常は考えられないことです。そこで考えられるのが適切に便の検体の採取を行っていたのかという点です。

大便の採取の説明書には通常「表面をまんべんなくこすりとる」と記載があります。ただし実際にやってみると実感できますが、自分の出したものであるとわかっていても、かなりの抵抗感があることは事実です。そこを面倒くさがって、採取棒に便を1点で付着させる程度の誤った方法ではどんな鋭敏な検査でも陰性の判定をされてしまう偽陰性になってしまう危険性が伴います。上記の方にその点を問いただすと「えっ、そうなんですか、、、」と微妙な表情をされておりましたので、きっと正しく採取されていなかったのでしょう。せっかくの検診を受けていたのに、このように自分の不注意により長時間癌を放置することにつながってしまうこともありえますので、皆様方におきましてはご注意のほど、よろしくお願いいたします。

ご予約・ご相談はお気軽に

より十分なセキュリティー対策を施し安全第一の診察・検査を心掛けております。
大宮ステラタウンのザ・ダイソー様の並びで東側へ徒歩1分ほどの角のビル1階にあります。
どうぞお気軽にお立ち寄りください。