日本人の平均寿命が年々伸びつつある現在、私達は生きているうちに何らかの癌にかかる機会がその時間と共に増えてきます。膵臓癌のように早期発見して治療を行っても不幸な転帰をとることが多い癌もありますが、内視鏡を使って直接観察でき、場合によっては切除まで行える胃や大腸の場合にはやや異なります。治療法の進歩と相まって、早期に発見し適切な治療を行えば命にまで影響はおよぼさない事が多いです。すなわち私たちのような小さな無床クリニックでも最新鋭の内視鏡という機器を使いこなし、診断能力を上げさえすれば、人々の生命や健康に直接的に貢献することができるということです。

内視鏡の機器は数年ほどの短い間にも着実に進化し、すばらしく高精度な画像を我々に届けてくれます。では問題はどこにあるかといえば、「患者さんの内視鏡に対する心理的な障壁」をいかに下げ、我々医療機関への受診につなげるか、にかかっていると思っております。「たまたま勧められ検査したら、検査は楽だったし、早くに病気が見つかって命拾いしたよ。」といった患者さんを一人でも増やすことができたら望外の喜びです。そしてそれが当院の使命と思っております。

具体的に当院に課せられた課題としてまず必要なのは安全性があり、正確な診断、やさしい内視鏡操作、的確な病状・検査説明、すごしやすい院内環境作り、等々と多岐に渡りますが、日々精進してこれらを一歩ずつ日々改善、向上していく所存でおります。以上を当院の理念とさせていただきますが、皆様方には末永く暖かい目でその成長を見守っていただけたらと思っております。